倉岡雅 展

倉岡雅 展

5月25日(水)~29日(日)                三重画廊(津市)

 

3年振りの倉岡雅個展です。SM~F80まで67点盛りだくさんの展示です。人物・風景が氏独自の鉛筆デッサン・チャコール・水彩・パステル・油彩で表現されます。氏の代名詞となった女性像の作品群ですが、正面9点のパステル・油彩の混合技法によるポートレートは、そのほとんどがモデルを正面から捉えたもので、まるで観覧者がモデルの目に射られているような錯覚を感じ魅力的な壁面構成です。また、そのマチエールも氏独特なもので、パステル・油彩が入り交じって「混沌」の中の「静寂」を醸し出しています。デッサン力は言うまでもなく、その表現力も完成度の高い作品群でした。特に油彩の人物は、「執拗」なくらい絵の具と油の塗り重ねがされて、氏の心根を覗いているような気がします。県内でも人気の高い作家の一人の3年振りの個展となったため、たくさんの観覧者に背中を押されて満員のギャラリーを出ました。